2023年11月某日。
愛知・瀬戸の街を散策してから、実家で1泊した私たち。
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翌日、京都行きの新幹線に乗るため、朝から名古屋駅に向かった。
名古屋から京都までは新幹線で約35分。あっという間の到着だった。時間だけ見れば、実家の最寄り駅から名古屋駅に行くよりも早い。マジで「そうだ 京都行こう」のノリで行ける。
1日目の目的は、天橋立に行くこと。
特急『はしだて』に乗り、揺られること約2時間。到着時間が12時を過ぎるので、昼食は京都駅で買ったお弁当を電車内でいただいた。
境内の中心にある『文殊堂』には文殊菩薩が祀られている。もんじゅといえば、有名なことわざ「三人寄れば文殊の知恵」だが、まさにそれ。文殊菩薩は “知恵の仏様” として、学業成就を願う人をはじめ多くの方が訪れる場所なのだ。
境内の松には、小さな白い扇子がたくさん吊り下がっている。
なんだか儀式的な雰囲気……と思ってよく見たら、おみくじだった。
境内を出て水辺を歩くと、丸いかたちのオブジェを見つけた。航海の安全のため、江戸時代に建てられた燈籠(とうろう)なのだそう。
燈籠の光を文殊菩薩の慈悲の光として、『知恵の輪燈籠』と呼ばれている。
上の写真で、燈籠の後ろに見える橋は『廻旋橋(かいせんきょう)』。
普通の橋に見えるが、船が通る時に90度旋回するギミック付きの珍しい橋だ。初めは手動で回していたようだが、昭和35年から電動式になっている。
ここからはレンタサイクルを借りて、天橋立をサイクリング。
レンタル店に、すごく微妙な表情をしたミカサ・アッカーマンがいた。
ちょうど進撃ファイナルシーズン放送の頃で、たしかに盛り上がってはいたんだけど、観光地とコラボできるメンタルじゃないよね。
サイクリングの所要時間は片道約20分、という表記はあったが、途中で立ち止まったり写真を撮ったりするのでもう少し時間はかかる。
なにしろ、どこもかしこも美しく、見どころが多い。
サイクリングはとても快適。高低差なく、砂利も気にならず、すいすい進んで楽しい。個人的には徒歩より絶対おすすめ。
天橋立を渡り切ったあたりで、不思議なものが道に転がっているのを見つけた。
ウニだった。
天橋立を渡ってからも観光ポイントは続く。
『籠神社(このじんじゃ)』は、私が天橋立エリアで一番来たかった場所。
なぜ来たかったのか。軽すぎる理由で申し訳ないのだが、めちゃくちゃかわいいお守りがあるのだ。
季節ごとの天橋立の風景が刺繍されたお守り、勾玉のかたちのお守り……珍しくてご当地感のある素敵なお守りや、繊細な刺繍の施された可愛らしいお守りがたくさんある。
どれにしようか本当に悩んだが、最終的に選んだのはこちら。
太陽の顕現神である、主祭神のご加護が籠められた御守
引用元:丹後一宮 元伊勢 籠神社(このじんじゃ) 奥宮 真名井神社(まないじんじゃ) | 京都丹後日本三景天橋立
雲間から太陽の光が注ぐ神々しいイメージが、きらきらした刺繍で表現された美しいお守り。まんまるの形もお守りとしては案外珍しくてかわいい。
ちなみに、籠神社には『産霊守』という有名なお守りがある。満月と新月の日にだけ授与される、特別なお守りだ。
今回はお目にかかれなかったが、いつか月の満ち欠けに合わせて参拝したい。
籠神社のすぐ近くにケーブルカー乗り場があり、展望台に繋がっている。
ケーブルカーでのぼった先にあるのは『傘松展望台』。
先ほど自転車で走った天橋立が一望できる。
『傘松展望台』側から見る景色は「昇龍観」、反対側の『天橋立ビューランド』側から見る景色は「飛龍観」と名前がつけられているらしい。
ここで電車の時間を確認。
じつは全然時間がないことに気づく。
自転車をレンタルした時、帰りは船に乗ろうと乗船チケット付きで購入したのだが、船の時間を待っている余裕もない。ヤバい。
というわけで、帰りも自転車で天橋立を突っ切った。
自転車を返却した後、急いで『天橋立ビューランド』に向かった。
リフトで上りながら、天気が晴れてきたことに気づく。
そして……
空の青色が海面に反射して、松の緑も鮮やかに見える。
これが天橋立、完全体……!!
なんてきれいなんだ。
天橋立ビューランド内は小さな遊園地のようになっていたが、ひときわ目を引いたのが、うねるような足場が特徴的な変わった形の展望台。
こちらはかつてジェットコースターだったものが2011年に廃止になり、翌2012年に展望台としてリニューアルされたもの。
どうりでスリリングな形をしているわけだ。
もっとゆっくり天橋立を楽しみたかったし、何ならこの展望台でちょっと休憩できたら、きっと素敵な時間を過ごせただろう。
しかし、私たちには時間がない。
速攻で下りのリフトに飛び乗り、展望台を後にした。所要時間5分。
ダッシュで駅に駆け込んだ。間に合った。
なぜこんなに急いだかというと、天橋立から西舞鶴を結ぶ『京都丹後鉄道』に乗りたかったからだ。この電車、1時間に1本しか来ない。それでも乗る価値があると思える電車だ。
『由良川橋梁』という橋を渡るポイントが有名。まるで海の上を電車が走っているような風景が楽しめる。
めっちゃ楽しい。
しばらくして西舞鶴駅に到着。駅前のカフェで休憩した後、京都に戻った。
夕飯はクラフトビール好きな旦那のリクエストで、『CRAFTBEER & PIZZA 100K』というお店に。
クラフトビールの種類が多くて楽しいのはもちろん、フードがめちゃくちゃおいしい。京野菜を使っていたり、和風のアレンジを効かせていて、めっちゃ食べたけど全部良かった。
旦那もすっかり気に入って「次住むなら京都」と勝手に決めていた。
帰り道はちょっと遠回りして、聖地巡礼。
任天堂の旧本社。
今は『丸福楼』というホテルになっている。
京都の散歩は見どころ多くて楽しいな。
次の日の嵐山散策に向けて、この日は速攻で寝ました。
次回、京都・嵐山編に続く。
おわり。