2023年11月某日。
嵐山の紅葉を楽しむために京都に来たはずなのに、清水寺に行ったり祇園で寄り道したりと全然辿り着かない我々。
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ようやく本命の嵐山に到着。
まずは私のリクエストしたスポットへ。
嵐山駅から徒歩5分ほどのところにある『虚空蔵法輪寺(こくうぞうほうりんじ)』。
京都の子どもは、干支が一巡して13歳になったら『十三まいり』として法輪寺をお参りし、知恵を授かるのだそう。
ちょっと気になったのが、狛犬のビジュアル。
まず犬じゃない。片方は虎、もう片方は牛だった。
調べてみたら、虚空蔵菩薩が丑寅の方角の守護神であることが理由らしい。丑年と寅年生まれの人にとっての守り本尊でもある。狛虎と狛牛、かわいいなー。
ちなみに、境内には虚空蔵菩薩の使いとされる羊の像もある。動物いっぱいの面白いお寺だ。
法輪寺の境内には、もうひとつ一風変わったお社がある。
それが電電明神を主祭神とした電気・電波事業のパワースポット、『電電宮(でんでんぐう)』。
電気・電波関係業界の発展を祈願して建てられた神社は、全国でもここだけ。実際、電気関係の仕事に携わっている人々がお参りに来ることが多いらしい。
日本には八百万の神がいると言うが、なんと電波の神までとは。
慰霊碑として建てられた『電電塔』の両側には、発明王エジソンと物理学者ヘルツのレリーフが飾られている。まさかこの二人も日本の神社に出演するとは思っていなかっただろう。
この電電宮で授与されるお守りがとんでもなくユニーク。電気の神様にちなんで、なんとマイクロSDカードになっている。
64GBのSDカード。容量は時代の流れと共にだんだん大きくなっているらしい。
中には虚空蔵菩薩像の画像データが入っている。シュールすぎんだろ……!
お参りも済んだところで、有名な『渡月橋』へ。
川には鵜がたくさんいて、魚をとっていた。
渡月橋を渡ると、嵐電・嵐山駅の周辺エリアとなる。いよいよ嵐山本番といった雰囲気で、お土産屋や食事処がずらりと並ぶ。
お昼ご飯は『嵯峨とうふ 稲 本店』で湯葉のうどんをいただいた。
窓際の席になったので、目の前に『天龍寺』の入り口が見える。
お昼を済ませたら、さっそく天龍寺へ。
全部を見る時間はなかったが、雲龍図だけは拝んできた。どこから見ても目が合う “八方睨みの龍”、迫力満点だった。
美しい紅葉を楽しんだ後は、『竹林の小径』へ。
竹林の小径の先に、私が行きたかったもうひとつの神社がある。
先ほどの電電宮と同様こちらも変わり種、髪の毛にまつわる神社『御髪神社(みかみじんじゃ)』だ。
祀られているのは、日本最初の髪結い職人、藤原采女亮政之(ふじわらのうねめのすけまさゆき)。
全国唯一の髪の神社ということで、美容師さんがよくお参りに来るのだそう。もちろん、髪にお悩みのすべての人たちも。
お目当ては、一番人気の『福髪守』。クリアパーツの中にミニチュアのハサミと櫛が入ったキュートなお守り、これを授かるためにここまで来たと言っても過言ではない。
……が、SNSでバズりすぎてこの時点では在庫がなかった。希望者には後日郵送するとのことで、住所と名前を書かせてもらった。
ちなみに、後日届いた福髪守はこちら。
さて、ここまで歩き回ってかなり疲れてきたが、私たちにはもうひとつ行きたい場所があった。旦那リクエストの場所でもある。
嵐電に乗って、最後のスポット『龍安寺(りょうあんじ)』へと向かうのだった。
次回、最終回。
おわり。