昨年12月9日、いつものように朝っぱらから自堕落にX(旧Twitter)を眺めていると、あるポストが話題になっているのを目にした。
「小石川植物園のショクダイオオコンニャクが開花した」
それを見た瞬間、旦那の作業部屋に殴り込んだ。二人とも速攻で外出準備を整え、電車に飛び乗った。ものすごい衝動的な行動力だった。
植物園に到着したのはお昼過ぎ。
初めて行く場所だったので普段の混雑具合は分からないが、たぶん確実に激混みだった。チケットを買うためにひと並びした後、そこから温室まで列が続いていた。
しばらく並ぶと、ようやく温室が見えてきた。
温室の開館時間は過ぎてしまったが、ショクダイオオコンニャクの展示場所だけは扉を開放し、時間を延長して展示してくれていた。
植物園側もできるだけ多くの人に見てもらいたいという思いがあるのだろう。
それもそのはず、ショクダイオオコンニャクは数年に一度しか開花しない上、その花は2~3日しか持たない。ゆえにとんでもないレア度を誇る花なのだ。
そして、いよいよご対面!
これが世界最大級の花、ショクダイオオコンニャク!
人生初、生で見るその姿は圧巻の一言だった。これだ。これを見るために私は今日ここまでやって来たのだ。
開花してから少し時間が経ったからか、ショクダイオオコンニャク特有の「魚が腐ったような強烈な臭い」は感じられなかった。ちょっと残念。
他にも写真を撮ったのだが、見事にぜんぶブレていた。
混雑防止のために、スタッフさんたちが常に「立ち止まらないでください」「写真を撮ったらすぐに次の方と代わってください」と声をかけ続けていたので、プレッシャーに負けて手がブレてしまった。
もっとじっくり観察したかったけど……まぁいいか。この歴史的瞬間に立ち会えただけで運が良かったと思おう。
その後はベンチに座り、コンビニで買ったおにぎりを食べながら紅葉を楽しんだ。
小石川植物園の木々はとにかく大きい。スケールがめちゃくちゃでかい。
中でもとりわけ印象的だったのは『精子発見のイチョウ』。記念樹的なもので大事にされているせいか、ひときわ立派な木だった。
園内は他にも大きなイチョウの木がたくさん。
夕方に差し掛かると、イチョウの黄色い葉がオレンジの夕日に照らされて、それはそれは綺麗だった。
贅沢なお散歩時間を楽しませてもらった。
人生の思い出に残る、素敵な1日でした。
おわり。